睡眠と脳のはたらき
人間が摂るべき最適な睡眠時間は８時間とされていますが、世界と比較しても日本人の睡眠時間は６時間２２分。アメリカやイギリスよりも日本は少ないという睡眠時間の統計もあります。
先程の統計のように、私達は２４時間と限られた中でやらなければいけない事をこなし、そのうえ睡眠時間も確保しなければならないのはホントに難しいと感じている人も多いはず。
そして、睡眠と脳や身体には病気・疲れやすさ・学習能力等..多様な関わりがあることも解明されています。
皆さんは、睡眠のサイクルには４つものステージがあるのを知っていますか？？
★眠りのステージまとめ★
ステージⅠ
ノンレム睡眠。 脳と身体が眠る準備を始める 。５～１０分間持続し身体が少しリラックスしてきますが、まだ起きやすい状態です。
ステージⅡ
ノンレム睡眠。心拍数が下がり軽く眠りに就きます。１０～２５分間持続。
ステージⅢ
ノンレム睡眠。ステージⅢが一番重要で深い眠りの段階です。
身体の再生と修復のために要する時間。この段階で十分に休息したか決まるステージⅢ。外からの刺激に反応が鈍感になり目覚めにくい。年齢と共にこの時間も減少していく。
ステージⅣ
レム睡眠。睡眠の種類の中でもう一つの熟睡段階のステージⅣ。
しかしながら、ステージⅢよりも活発に脳が働いています。その活発さは起きている時と変わりないほどです。寝言、夢中歩行、悪夢や鮮明な夢をみるのがステージⅣの段階でもあります。
通常の睡眠サイクルではノンレム睡眠が長めになり比較的ノンレム睡眠が短め。
しかし、夜が更けるにつれてレム睡眠が長くなり、ノンレム睡眠が短くなっていくので身体は熟睡しようとする一方、脳(心)は活発化します。
私達はステージⅠ～Ⅳまでの流れを４～５サイクルも繰り返しながら眠っています。
睡眠時間は８時間が理想とされていますが、現代では仕事等のほかにインターネットやスマートフォン等のテクノロジーの発展で、便利且つ時間関係なく出来ることも多くなり、脳や身体が休めない状態になることで不眠、眠っても疲れが取れない、気持ちが落ち込む、病気を患う..というような脳や身体に悪影響を及ぼす要因にもなっています。
”ステージⅢのノンレム睡眠時は特に大事。脳疾患の原因となる有害物質の排除をするために重要”だからです。
同時に脳の認知体系とネットワークの修復が行われ、学習＆記憶システムが睡眠中に短期の記憶から長期的にの記憶できる場所へと移行されます。
”語学などの睡眠学習が効率良いとされる理由”の一因としては聴きながら眠りに就き、ステージⅠの段階で耳から入ってきた情報が脳へと伝達されたのち、ステージⅢで短期記憶から長期記憶する場所へ移行する働きが大きいと思われます。
睡眠時間平均５時間以下のひとの場合は、平均８時間睡眠の人に比べると風邪を引く確率が３倍ほど高くなるデータがあり、睡眠を十分に摂っていれば心配することも少ないですが、睡眠時間が短すぎると脳への悪影響のほかに血糖値や血圧なども調整できなくなるので一晩の睡眠時間が少ない人は要注意！
睡眠不足についても述べましたが、現代の研究結果では一晩１０時間以上の睡眠を摂るのも同じくらい身体に悪く、心臓発作や心血管病のリスクが高くなると言われています。
これは”過剰睡眠”いわゆる寝過ぎ傾向であり、時間が不規則な仕事に就いてるひと、眠る時間がバラバラ、睡眠環境が良くない、睡眠障害をもっているひと等に多いとされています。過剰睡眠の身体への影響は睡眠不足の３倍になることも。。
寝過ぎは二日酔いと似た状態になり、”睡眠酩酊”とも呼ばれています。身体が重たく感じるようになります。
身体は２４時間で体内リセットされるように記憶しているのに、寝過ぎによって体内時計が狂い、細胞へ間違った信号を送り疲労感を引き起こさせます。
寝過ぎ・眠っていても睡眠のステージⅢの段階で起きてしまった事などが原因となって、眠っても疲れが取れないと感じるひとも多いのです。
寝過ぎる理由には時間が不規則だけでなく、眠る場所の快適さも影響しています。気温・掃除されていない・寝床が凸凹だったりすると、身体が浅い眠りしかできず、さらに寝ようとするわけです。
質の良い睡眠を摂りやすくするためには睡眠環境を整えるのが一番。暗い色のカーテン、暖色系の灯りなどを使って身体が休みやすいようにすることが大切！
ただ、理想の睡眠時間は８時間とされていますが、実際に人間に必要な睡眠時間はやはり遺伝的要因で個人差があります。十分な睡眠が摂れたかどうかの基準としては、”起床時にボーッとしているか＆日中の集中力の持続” 一度の睡眠時間が４～１１時間の間で、平均して７～９時間眠れていれば正常な睡眠時間なのでご安心を！
［オススメ記事］
＜文／Berry＞
【PR】
